急増中!ヘアアイロンでの火傷(やけど)

症状別こどもケア

小児科で働いていると 火傷で受診する子どもが 近年とても増えている印象があります
問診票の ”アイロンでやけどしました” を見ると 10年位前までは ワイシャツにアイロンをかける方のアイロンでしたが 現在は ほぼ100% ヘアアイロンによる火傷です
いずれにしても 予防できるケガですので しっかり管理しましょう
ここでは 火傷の適切な処置方法と予防法・病院受診の目安について解説します

増えている 子どものやけど 原因NO.1! 予防が重要

youtubeやSNSなどにより ヘアアイロンを使って オシャレに髪の毛をセットする方法が 広く知られるようになり ほとんどの家庭にあると言っていい 家電の一つになりました
年齢によって 火傷の部位は異なる傾向があります

  • 赤ちゃんや幼児の場合は ヘアアイロンを使用している人の側に寄っていき 目を離した隙に 握ってしまう→手の指 数本に多い
  • 自分がヘアアイロンを使用する 学童や大人の場合は 誤って当たってしまう→顔や腕・指に多い

置き場所の徹底 

赤ちゃんや幼児は 完全に予防できます 使用にあたってのルール作りが大切です
大人は立って使用し 子どもの手の届かない場所に置きましょう(洗面台などの場所に限って使用するなど)

ちょい置き便利グッズ

熱い状態のヘアアイロンをちょい置きできる便利なグッズを使って スムーズな支度と事故防止に努めましょう

火傷の処置方法

とにかく冷やす!トータル半日は冷やす!
長時間冷やすことで 火傷の深さを進行させず 痛みを和らげる効果があります
冷やし方が不十分だと 深い組織まで損傷され キズの治りが遅く 痛みも増しやすくなります
もちろん 凍傷になるような冷やし過ぎには気をつけましょう

直後は水道の流水で15〜30分程度冷やす

洗面器などに水を張りながら 火傷した部位をつける 水の温度が上がらないよう 出しっぱなしにしておく

氷や保冷剤、アイスノンを当てて冷やす

流水で冷やし終えたら 氷水の袋や小さな保冷剤をタオルハンカチなどに包んで 患部に当てておく
包帯を巻いたり ハンカチなどで軽く縛って固定しておくのもGOOD

水ぶくれを破らないように保護する

水ぶくれ(水疱)の中には 皮膚を修復する成分がたっぷり含まれているので なるべく破らないようにガーゼなどで保護します

破れてしまった水ぶくれには湿潤療法

破れてしまったら すりむきキズと一緒で 早くキレイに治る湿潤療法を行います
半日程度は覆ったガーゼの上から冷やしておきましょう


病院受診の目安と受診の仕方

火傷は範囲と深さによって重症度が決まります 
以下の場合は 病院受診をしましょう 診療科は皮膚科が一般的です

曲げ伸ばしする関節が含まれている

火傷のキズが治った後で 皮膚のつっぱりが起こり 曲げ伸ばしに支障が出る可能性があります

範囲が広い

子どもの場合 体表面の10%以上だと 深さに関係なく緊急性があります
夜間であっても 救急外来の受診が必要です

傷跡をなるべく残さないために

  • 水ぶくれが破れてしまった場合は 乾燥させずに キズ薬を塗ってから保護しておきましょう
  • 紫外線に当たると 跡が残りやすいため 数ヶ月間は 日焼け止めの使用しましょう
  • 傷が治った後も 保湿を毎日徹底しましょう

まとめ

火傷のキズは放っておくと 皮膚の深部に進行するため 素早く冷やして進行を止める事が大切です
水ぶくれは 治すための大切な成分が含まれるため 自然に吸収されるまで 潰さないでおきましょう

nana<br>
nana

ママ自身がキレイに髪をセットしたり メイクする事は 気分も上がるし⤴️ 気分転換にもなるので とっても良い事ですよ♪
身の回りの環境を再度確認して 子どもの手が届かない場所で 安全に使用するようにしましょう 

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